OZAC排水処理システムOZAC Wastewater Treatment System

Product 06
OZAC排水処理システム

豊かな地球環境と限りある水資源を守るために オゾン+マイクロ・ナノバブル+特殊担体

システムの概要

OZAC排水処理システムは、オゾンによる酸化反応、マイクロ・ナノバブルの圧壊作用によるOHラジカル反応、更に活性炭含有担体「ACBキャリア」による高効率な微生物処理により、薬剤に頼らずBOD、COD、SS、n-Hex、汚泥発生量を大幅に低減することが出来る排水処理システムです。

マイクロ・ナノバブルとは

  • マイクロバブルの特徴

    • ① 浮力
      気泡の径が小さいほど浮力が小さく、長く水中で浮遊する
    • ② 帯電性
      マイナスに帯電し泡同士が反発し結合しない
    • ③ 圧壊*
      マイクロバブルは表面張力により水中で縮小し続け、最後には水中で消滅する。これを圧壊と呼ぶ
    • ④ フリーラジカル
      圧壊時、バブル内部の圧力が無限大となり、高温・高圧の反応場が生み出され、フリーラジカル(OHラジカル)が発生。強力な酸化効果を発生する。

活性炭含有特殊担体「ACBキャリア」の特徴

微細多孔性スポンジの担体上に微粉末活性炭を担持させることで、さらに大幅に多孔性を高めた“超多孔性担体”です。 担体表面に形成されたバイオフィルム上に一般的担体にくらべ1000倍以上の表面積を有し微生物の高濃度な着床を可能にしました。

  • ACBキャリアは理想的な担体としての下記の条件を全て装備

    • 活性炭の超多孔性に依る表面積の多さでバイオフィルムの形成を助ける。
    • マイクロ、ナノポーラスを有するためマイクロナノバブルとの相性が秀逸。
    • 湿り性が高く、独自の形状で均一流動化し易く、低動力で酸素溶解効率の高いメンブレンによる曝気やマイクロ・ナノバブルとの組合せが可能。
    • オゾンはACBキャリア(活性炭含有特殊担体)の活性炭触媒効果により酸素に変換され、キャリアへ供給され付着微生物が活性化する。

ACBキャリアによる汚泥減容の仕組

ACBキャリアの表面には極限に活性化した好気性微生物が大量に発生しますが、 この担体の内部には 通性嫌気性微生物も繁殖しています。 この微生物は通常の曝気水では殆ど仕事を行いませんが、 マイクロ ・ ナノバブル水の場合は 水の担体への浸透性を高めるため、 担体内部まで水が浸入しやすくなり、通性嫌気性微生物も活性化します。 結果、 好気性微生物と通性嫌気性微生物の両方が活性化し、食物連鎖を起こす事でSSや汚泥の発生がさらに抑えられます。 この担体が敷設された曝気槽への曝気をYJノズルで行うと、 流路内の激しい乱流(圧壊作用)低濃度オゾン注入により浮遊性微生物(SS)が分解するため、余剰汚泥は殆ど発生せず、 そのまま河川、 水路、 海域、 下水放流が可能となります。

曝気槽(ACBキャリア)

従来型活性汚泥法の
コストアップ要因

  • ①油分やSS処理に不向きな為、多量の薬剤の使用量
  • ②薬剤の補充や添加量の調整
  • ③機械のメンテナンスなどの煩雑な運転管理
  • ④大量の余剰汚泥の発生、脱水機の薬剤や電力コスト
  • ⑤硫化水素等の臭気対策
  • ⑥微生物の不活性化によるバルキング現象

製紙工場排水(ラボ試験)

顧客:製紙工場

顧客要望:汚泥減容、運営経費削減、脱色

適用試験:オゾン+マイクロ・ナノバブル、ACBキャリア(生物処理)

<実験条件>

  • 廃液量:約80ℓ
    マイクロ・ナノバブル発生器:YJ-6 送気量:約15ℓ/分
    通水量:約30ℓ

<考察>

  • オゾン+マイクロ・ナノバブル処理、ACBキャリア 生物処理での水質改善が確認された。
  • 今回のサンプルは、BOD、COD、SSともに確実な削 減効果が表れており「オーザック排水処理システム」有 効に効果を発揮することが期待される
  • 試験直後から酸化反応が高くSSの分解が特に進ん だため不純物がほとんどなく透明化する反応が見られた。
  • 僅かに残った白濁成分はACBキャリアによる生物処 理によって分解され、透明な排水に変化したことから汚 泥成分を極端に減容させることが期待される。
  • PHが酸性に振れていることから中和することでさ らに生物処理の反応が活発になることが予測されるので、 これらを踏まえた制御を行える排水処理プラントを検討。
製紙工場排水(ラボ試験)
原水 +1.5時間 +3.0時間 生物処理
pH 5.1 4.8 4.5 8.2
BOD 520 330 330 2.5
COD 390 170 150 40
SS 180 <10 50 <10

製紙工場排水(実地試験)

この実験は弊社のOZAC(オーザック)排水処理システムを同社工場の廃水処理1500t規模の1/280に見立てて、15t水槽×2個を用いたもので、上記の通りのフローで実施した。調整槽(オゾン反応槽)、曝気槽(ACBキャリア槽)のみで沈殿槽はない。
その中での代表的データは以下のとおりである。
2019年9月22日現在、汚泥は発生していない。

2019年9月22日現在
原水 TOC 317mg/ℓ ⇒ オゾン反応槽 出口 TOC 129mg/ℓ
⇒生物 処理槽 出口TOC36mg/ℓ
(BOD換算予想値 5mg/ℓ以下)

導入までの流れ

  • ①排水処理調査表
  • ②ラボ試験
    80リットルの原水サンプルを弊社ラボにお送り頂き、試験を実施
  • ③現地調査
  • ④実地試験
    ラボテストの結果を元に装置仕様を確定し、お客様の設備にて実地試験
  • ⑤設備設計
  • ⑥導入

納入実績

池・河川・堀・
公共ビルピットなど
公共関係
国土交通省 九州地方整備局 遠賀川、水資源機構他
食品工業、化粧品、製薬ほか 明治、森永乳業、雪印メグミルク、協同乳業、ミツカン本社、広島県酪農協同組合、ニッスイ、カゴメ、資生堂、ダスキン、日清オイリオ、ミツカン、東洋食品研究所、味の素エンジニアリング、JA全農、ネスレ日本、サイゼリヤ、キューピー、日本ハム食品、マルハニチロ、長岡食肉センター他
製紙・パルプ 王子製紙、王子板紙、日本製紙、特種東海、中越パルプ、特殊東海、丸王製紙他
水処理・土壌・農業・
エンジニアリング・産廃
その他
トヨタホーム、メタウォーター、栗田工業、ADEKA総合設備、三菱化学エンジニアリング、三洋設備工業、ドリコ、クボタ、東洋セイバー、日本建鐵、東レエンジニアリング、日工、リッケン、地盤環 境エンジニアリング、ファームピット、日立プラントテクノロジー、日立プラント建設サービス、中部プラントサービス、住友精密工業他
自動車【脱脂洗浄用途】 トヨタ、トヨタ車体、本田技研工業、日産自動車、スズキ、いすゞ、三菱自動車、ダイハツ工業、ヤマハ、スバル他
化学、繊維工業、樹脂 三菱化学、信越化学工業、旭化成ケミカルズ、旭化成イーマテリアルズ、カネカ、東レ、AGC他
ゼネコン 清水建設、大林組、井戸建設、戸田工業、角川建設、スマートハウス
鉄道 JR東海、JR西日本他
電機 日立製作所、パナソニック、京セラ、東芝、富士フィルム、キャノン、リコー、日本電産リード、岩崎電気、ルス・コム、エイテックテクトロン、ネオス、石井表記、エルナー、飯島電子工業、新光電気他
金属・鉱業 新日鐵住金、神戸製鋼所、三菱マテリアル、JX日鉱日石金属、日軽金他